父の日

父の日。てぬぐい。メガネ。なまえスタンプ赤。長3封筒切手代90円/1枚。


還付金詐欺みたいなのに注意しましょうというような話題において、「役所の人間がわざわざ電話してきてまで金(返して)くれるわけない」というようなはなしを見聞きした。
数年前。市役所(区役所だったかも)の職員の人から自宅に電話をいただいて、支払った医療費の一部を返金してもらったことがあります。高額療養費のなにかで、ひとりが複数の医療機関でどうとか、世帯メンバーがなん人でメンバーの医療費がなん円でこうとか。今はすっかり内容を忘れてしまった。
医療のぶぶんではなくて、たぶん看護とか介護とかだと思うのですが、病衣とかおむつとか入院にまつわる実費のぶぶんのいろいろで財布も気持ちもペタンコになってたときで、還付だか返還だかと言われ「助かった!寿命がのびた」と言いたくなるような気分になり、むりくり時間をつくって一目散に役所に行って手続きしました。数ヶ月後、無事に振り込まれたこともあり気にしたことも考えたこともなかったけど、わたしはたぶん詐欺師にだまされる人間だ。電話でウキウキで舞い上がり、ほいほい役所に行った。もしかしたら。相手は詐欺師だったかもしれないし、呼び出した人がわたしを殺人したかもしれないし、行きか帰りに交通死亡事故にあったかもしれないし、ホームに入ってきた特急にとびこんだものの死にきれなかったかもしれない。
初老のわたしの人生のただ一度の体験で、再現性とか客観性とかはたぶんないのだろうけど、役所が金返すって電話してきて本当に金返してくれたことがあったというはなしです。お金を返してくれたというよりお金をくれた。お金を出してくれたのは社会のみなさんで、役所の人々は手続きなどをしてくれた。ありがとうございます。父は元気です。