父の権利


7月に入ってすぐくらいだったか、父が入院している病院(の病棟)のロウカやら食堂やらに、「七夕祭りのお知らせ」と「参院選期日前投票のお知らせ」が貼り出されていた。
何度か「選挙どうする?」と父にたずねたが、毎回「え!選挙あるんか!」とおどろかれて、わたしはガッカリするのでたずねるのがイヤになってまして、今回はキケンでええか……と勝手に決めていた。
七夕祭り当日、ゲーム大会だかクイズ大会だかで父の所属する彦星チームが優勝した。
「持って帰って家にかざれ」「絶対になくすな」と、なんともかわいらしい感じの表彰状を父から預かった。ほんでわたしは「できたらなくさんといて」と言って、7月11日の参院選の投票所入場券だかなんだかを父に渡した。
脳血管性認知症と診断された直後の父の状態は、傾眠というかもうなんか昏睡チックで、すぐ死ぬ感じだった。のだが、今は補助具を使って歩いたり、自分で署名できるようになってる。そろそろ退院するかもしれないし、成年後見制度のこと本気で考えないといけない感じかもしれない。サインできるようになってるのはとてもコワイ。
成年後見制度自体は、保護や支援が必要なおとなの人をどうどうと保護できることになるので、とてもありがたい。のだが、被後見人になった人は参政権だか選挙権だかなくなるっぽい。はっきり覚えてない。なので多分。(後見だけかも。保佐と補助は権利あるかも。)
わたしの行動で、生きてる人からなんかの権利がなくなるとか絶望しそう。全速力で逃げたい。
でも多分わたしが決める。父の胃ろうについて造設しないと決めたのもわたしだった。決めた日、わたしはわたしの尊厳死宣言書を何枚も書いた。なんか多分わたしのそんなような時、決めないといけない人がちょっとでも気が楽になるかなと思ったと思う。もう覚えてないけど。
とにかく逃げたい。逃げたい逃げたい。うじうじうじうじうじうじ。
としていましたのですが、今回の選挙、父は投票したそうでして、「期日前投票するー?」って看護師の人からきかれたから「するー」って言ってんて。ほんなら後日選管みたいな人きてんて。その人の目の前でなんか書いて投票してんて。
なんやねん!ってことなのですけど、そのこと自体を覚えてたり覚えてなかったりするようでして、結局わたしはうじうじする。
七夕祭りで飾られていた短冊の多くに、家に帰りたいという内容が書かれていた。早く帰りたい。良くなって帰りたい。あと阪神タイガースのことちらほら。サッカーは存在していない世界。
追記
法テラスとかの成年後見制度とかのページ

理由ははっきりとはわかりませんけど、読んで反省した記事

うわトラックバックとかするつもりなかったのに送信されましてすいません。