父の体液

父が退院して1週間くらい経ったが、「まあ簡単に言うと肺に水がたまってる」ということで、背中から細いなにかを刺して、胸膜腔だか胸腔だかにたまっている液を抜いて原因を調べる「胸水穿刺検査きょうすいせんしけんさ」をしてもらうことになりました。水たまりの原因として、父の担任の先生が考えているのは以下

  • 細菌性
  • 結核
  • 腫瘍(ガン)性


この検査で原因が判明するのは6割くらいとのことでしたが、わたしは何割とか何パーセントとかの話を理解できていないことが多いので、このたびの自分が思っている6割と、先生の言う6割とは違うかもしれません。
とりだした体液は500cc強。容器に出すときにじょぼじょぼするためとはいえ呆れるほど泡立っていた。それは、血性胸水と名付けられたファンタグレープの水割りみたいな色の液体で、血が混じって(混ざって?)いるらしく、ここで細菌性の可能性はほとんどなくなったとかなんとか。
結核か!ガンか!と慌ててもよい場面だというのに、母が「嚥下体操してなかった」「トロミつけてなかった」とぶつぶつ言っていて、どうやら口からとった水分が肺の中にたまったと思っている風情でしたので、肺の中には水はたまっていないっぽいと告げておどろかせてやった。
でもまあ「肺に水がたまってる」は、わかりにくい気もする。肺の中には水はたまってやしないのですから。よくわからないけど。
検査の日に支払ったお金は全体の3割で7770円。こちらの3割は理解できている。と思う。

妄想。
「現代の中年のお子さん・お孫さん」が、親やその親から、健康保険が適用される医療や病院で処方される薬をとりあげ、ホメオパシーのレメディや市販薬だけを与えることにすればどうなる。とか。健康保険制度の貧乏状態はマイルドに?介護保険も?税金の医療費控除は?とかとか。そういえば今月は確定申告に行かなくてはならん。
「いわゆる標準医療を受けていれば死ななかった事態」がおきても、年寄りが死ぬことはまあまあ普通のことなので、社会の中の人は気にしない。「現代の介護やってるお子さん」たちもホメオパシーにハマることができたらいいのかなと思った。本当に思ったのかはわからない。でも自己実現できるかも。できないかも。自己実現ってなんだろう。
バカな妄想かもしれないがコテンパンにしないでください。
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