「お」を「を」に「を」を「お」に

「〜ざるを得ない」を「〜ざるおえない」にしたり「流れに棹さす」を「流れにさをさす」にしたりしたい。「御の字」を「をんの字」に。「やおら」「やをら」に。ツジツマ(辻褄)を合わせたい。

「〜ざるを得ない」っぽいときに「〜ザルオオエナイ」ときこえるときがあり、発声した人に「〜ザルヲ、オエナイ」と言ってる気持ちがあるのではないかと思う。「流れに棹さす」かな?ってときに「ナガレニサオオサス」ときこえたら「ナガレニサオヲ、サス」と言っているつもりで言っているのだと思う。「お」と「を」を利用して意味を変えたい。

文化庁国語に関する世論調査」ってのがあり、「敷居が高い」という有名なことばについて平成20年度と令和元年度に調査があったらしく。ほかの年度はしらん。「敷居が高い」とは「どの意味だと思うか」をたずねて(ア)とか(イ)とかから思うヤツ選んで回答する。おそらく3000人とかの人が。(ア)が本来の意味とかなんとか言われてる昔ながらの意味のヤツ。結果が折れ線グラフで表現されている。

平成20年度のグラフ

引用元:平成20年度「国語に関する世論調査」の結果について | 文化庁

平成20年度「国語に関する世論調査」の結果について | 文化庁

令和元年度のグラフ

引用元:令和元年度「国語に関する世論調査」の結果について | 文化庁

令和元年度「国語に関する世論調査」の結果について | 文化庁

 

平成20年度(2008年くらい?)から令和元年度(2019年くらい?)の間に、人々は10歳くらい年寄りになった。平成20年度に(ア)と(イ)の交わるポイントである40代だった人々は令和元年度に50代になったのだから(ア)と(イ)の交わるところが50代から60代のどこかにありそうなのに→ナイ。つーか。平成の調査ののちにテレビとかネットとかで「本来の意味は……」とか説明する人々は多く見られたので、「本来の意味」といわれてるほうの意味を「本来の意味」ととらえた人が増えて(ア)と(イ)の交わる点があいかわらず40代だとかもっと若年の部分にあっても不思議ではない。だが。交点は70歳以上のところらへんにある。「どのように使うか」ではなく「どの意味だと思うか」という中身っぽいことが変化したようにみえる。「どう言動するか」ではなくて「どう思うか」。わたしはわたしが使う「敷居が高い」を「どの意味だと思うか」となると(ア)なのだけど、他者が使う「敷居が高い」はいつだってわからないから「敷居が高い」を「どの意味だと思うか」とたずねられたらとてもこまる。ここまで記したことはどうでもよいです。

強い思いがある。ツジ(辻)もツマ(褄)もしらんのにツジツマ(辻褄)を合わせたいと思っている。だから?だけど?とんと敷居をみかけなくなっても「敷居が高い」ということばはあってほしい。

さて。

「御の字」が「をんの字」だとしたら、「を」&「ん」は、あいうえお表の最後に登場する2文字だとか、人気なさそうなひらがなだとか、単体でつかいにくそうだとかで、意味が「(ア)一応,納得できる」にはまってくるように思える。「御の字」も「をんの字」も違う意味で存在していられる(文化庁 | 文化庁月報 | 連載 「言葉のQ&A」「御の字」の意味)。

「やおら」が「やをら」だとしたときについてはなにも思いついてませんが、あいうえおの表でとなりにあるので「(ア)急に,いきなり」でもなんかいけそうな気がする。や行て3つしかないし。すっとばすみたいな感じで(文化庁 | 文化庁月報 | 連載 「言葉のQ&A」「やおら」の意味)。

ずっと昔かちょっと昔か。今もか。「お」は「を」だったか「を」は「お」だったか、どっちでもええんだったか、なんかそんなんだったっぽいはなしをきいたような気がするので全体どうにもこうにもいらんはなしです。

 

あ。2023年の今。5年くらい前の調査結果を5年も経っていないことみたいに発表してる人いて(参照:「敷居が高い」は、高級なお店に使う言葉?【間違って使われやすい日本語】(webマガジン mi-mollet) - Yahoo!ニュース,「敷居が高い」は、高級なお店に使う言葉?【間違って使われやすい日本語】 | 日本語クイズ | mi-mollet(ミモレ) | 明日の私へ、小さな一歩!(2/3))、5年くらい前の調査結果で思ったことと、15年くらい前の調査結果で思ったことがあるみたいで、そう思った日は同じ日だったとしても調査に10年くらい差があるなら10年の差をかんがえてほしいと思った。だけど、なに思ったのか自分でよくわからなくなったのでなにもないです。平成23年と、2023年はややこしいと思った。

 

「流れに沙翁さす」だとかっこいいし「(ア)傾向に逆らって,ある事柄の勢いを失わせる行為をすること」にはめることできそう(文化庁 | 文化庁月報 | 連載 「言葉のQ&A」「流れに棹さす」の意味)。沙翁とはウィリアム・シェクスピアさんのことらしいです(ウィリアム・シェイクスピア - Wikipedia)。